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【加齢】心身が老い衰えた状態(虚弱化)を防止する?【1/4】

  • 執筆者の写真: nicesenior001
    nicesenior001
  • 2024年11月15日
  • 読了時間: 6分

更新日:4月28日

フレイル(虚弱化)症状は?

フレイル(虚弱化)は、高齢者が健康な状態から要介護状態に移行する中間の段階を指します。フレイルの症状は、身体的、精神的、社会的な要素が絡み合って現れます。


◆主な症状を紹介します。

□身体的症状

1. 体重減少 意図しない年間4.5kg以上の体重減少。 2. 筋力低下 握力の低下や歩行速度の低下。 3. 疲れやすさ 何をするのも面倒だと感じる日が週に3~4日以上ある。 4. 活動量の低下 身体活動量が減少し、動く機会が少なくなる。


□精神的症状

1. 意欲の低下 何事にも興味を持てなくなる。 2. 抑うつ 気分が落ち込みやすくなる。


□社会的症状

1. 孤立 社会的な交流が減少し、孤独を感じる。 2. 経済的困窮 経済的な問題が生じることもある。 ※フレイルは早期に発見し、適切な介入を行うことで改善が可能です。例えば、バランスの取れた食事や適度な運動、社会的な交流を増やすことが有効です


◆高齢者にみられるフレイルとは 「加齢により心身が老い衰えた状態」のことです!

症状が早めに分かると、早期に対策でき健常な状態に戻る可能性があります!


●高齢者のフレイル内容は? 生活の質を落とすだけでなく、さまざまな合併症も引き起こす危険があります。また、フレイル状態になるとどのようなことが起きるのでしょうか?

●私達は、学んでいく必要があります!

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◆フレイルの内容を学んでみるといろいろ分かる!

フレイルとは、「虚弱」や「老衰」・「脆弱」などを意味している!

□フレイルの意味ですが?

  1. フレイルは、厚生労働省研究班の報告書では「加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態であります。

  2. 一方で適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態像」とされており、健康な状態と日常生活でサポートが必要な介護状態の中間を意味しています。

  3. 多くの方は、フレイルを経て要介護状態へ進むと考えられています。高齢者においては特にフレイルが発症しやすいことがわかっています。


  4. 高齢者が増えている現代社会において、フレイルに早く気付き、正しく介入(治療や予防)をすることが大切です。

(出典:厚労省)

◆フレイルの状態とはどんな症状か?

□フレイル状態は、主には身体的・精神心理的・社会性的な症状がある!

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◆フレイルの前段階で「プレフレイルの状態」が分かると対策が早まります!

□プレフレイルを知ることで、早めに事前の対応ができる!

●具体的なプレフレイル状態ですが?

  1. 体重が減少します。 (例:意図しない年間4.5kgまたは5%以上の体重減少する)

  2. 疲れやすくなります。 (例:何をするのも面倒だと週に3-4日以上感じる)

  3. 歩行速度が低下していきます。

  4. 握力が低下していきます。

  5. 身体活動量が低下していきます。 等の現象が起こります。(出典:厚労省)


□プレフレイルからフレイル状態になると?

【体重減少や筋力低下などの身体的な変化だけでなく】 気力の低下などの精神的な変化や社会的なものも含まれます!

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◆高齢者の加齢と残存能力状態をみてみると?

□フレイル状態になると、死亡率の上昇や身体能力の低下が起きる!

  1. 何らかの病気にかかりやすくなったり、入院するなど、ストレスに弱い状態になります。

  2. 例えば健常な人が風邪をひいても、体の怠さや発熱を自覚するものの数日すれば治りますが、フレイルの状態になっていると風邪をこじらせて肺炎を発症したり、怠さのために転倒して打撲や骨折をする可能性がでてきます。

  3. 入院すると環境の変化に対応できずに、一時的に自分がどこにいるのかわからなくなったり、自分の感情をコントロールできなくなることもあります。

  4. 転倒による打撲や骨折、病気による入院をきっかけにフレイルから寝たきりになってしまうことがあります。

◆健康を維持するためには、フレイルの予防は重要!

□フレイルを予防することの意味は大きい!

●フレイルサイクルが起きないように日頃から生活習慣に注意が必要!

  1. 加齢による食事量の低下に加えて、食欲低下もあると慢性的に栄養不足の状態になります。慢性的な低栄養の状態は、1)サルコペニアをさらに進行させ、筋力低下が進むという悪循環へ陥ります。

  2. この悪循環を適切な介入(治療や予防)によって断ち切らないと、フレイルサイクルを繰り返し要介護状態になる可能性が高くなるので、この状態を続けない生活をする必要があります。

□【用語説明】

1)サルコペニア:加齢や疾患により、筋肉量が減少することで、握力や下肢筋・体幹筋などの全身の筋力低下がおこる現象を言います。最近は、歩くスピードの低下、杖・手すりが必要になるなど、身体機能の低下がを言うこともあります。

□Ⅰ:持病のコントロールが必要です!

  1. 糖尿病や高血圧、腎臓病、心臓病、呼吸器疾患、整形外科的疾患などの慢性疾患がある場合には、持病のコントロールをすることが必要になります。

  2. フレイルの筋力低下には、運動療法も有効ですが、持病のコントロールがされていないと高齢の方は体を動かすという気持ちになれないこともあります。

  3. 持病の治療がうまくいっていないとフレイルを悪化させてしまう可能性もあります。

□Ⅱ:運動療法と栄養療法が必要です!

  1. 高齢者に対し適切な運動療法を行うと、サルコペニア、筋力低下に対しては、高齢者であっても運動療法によって筋力が維持されます。

  2. 運動療法は個人に合ったものを始めることが大切です。例えば、ベッドの上で足の運動を行うことから始まり、椅子に座ったり立ち上がったりを繰り返したり、歩行距離を徐々に延ばしていくように運動強度を調整する必要があります。

  3. 筋力が低下している状態で、いきなり立ち上がったり、無理に歩行しようとすると転倒や骨折を起こす危険があります。

  4. 運動療法は栄養療法とセットで行う必要があります。低栄養状態で運動を行っても筋肉がつかないどころか、低栄養状態を助長してしまいます。

  5. 筋肉をつけるためには良質なタンパク質を摂れるような食事が必要です。


□Ⅲ:感染症の予防が必要です!

  1. 高齢者の場合は、免疫力が低下していることが多いためインフルエンザや肺炎にかかりやすく、インフルエンザや肺炎をきっかけに、重症化して入院、そして寝たきりになってしまうこともあります。

  2. 日頃から適度な運動やバランスのよい食事などにより感染症に強い体作りをするだけでなく、インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンを接種しておくのもフレイルを予防する1つの方法と思います。


◆次回は、「フレイル予防編」「長く健康でいるためには…」 ・ファイルは予防することが重要です・ 【4-2】


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